記録映画『払い下げられた朝鮮人』上映
& 呉充功(オ・チュンゴン)監督お話
日時: 7月13日(木)15:00スタート
(14:30からロビーにて通行証配布)
*注:岸田政権による衆議院解散が強行された場合は会場変更の場合あり。
解散の場合は当実行委問合せ先にご連絡ください。
場所: 衆議院第一議員会館 B1F 大会議室
★事前予約が必要です。下記メールアドレスまでご連絡ください。
この上映会は、追悼大会の前段シリーズ第3回の取り組みです。
(第1回は、昨年8月の映画『隠された爪跡』の上映。第2回は本年5月の講演会「関東大震災時の朝鮮人虐殺の歴史的背景」)
多くの皆さまのご出席をお待ちしております。
作品紹介
関東大震災朝鮮人虐殺記録映画「払い下げられた朝鮮人」
1986年/53分/監督:呉充功(オウ・チュンゴン)
関東大震災時、関東各地の警察署などに予備検束、収容された3500人の朝鮮人と中国人700名を千葉県・習志野にある陸軍高津支鮮人[中国人・朝鮮人]収容所戒厳司令部の指示のもと「保護収容」を目的に移送した。
移送の道中、船橋、江東区の大島では興奮した民衆と自警団が、警察が制止するにもかかわらず、朝鮮人集団に襲いかかり、女性子供まで惨殺してしまう。
負傷したまま習志野の収容所に到着した朝鮮人を、戒厳軍は周辺の村々の自警団に「朝鮮人をくれてやるから取りに来い」と村役場を通して払い下げを命じる。
高津観音寺にあった自警団本部に集められた朝鮮人15名を4つの部落に振り分けて、農民たちで構成された自警団は罪もない朝鮮人を名前も聞かず日本刀と猟銃で殺害する。
残された自警団の虐殺を記録した日記と密かに供養を続けた観音寺の住職。
朝鮮人移送を担当した野戦砲隊の元陸軍兵の証言と船橋警察署の警察官による事件の再現を証言と残された写真で試みる。
1985年8月、観音寺に韓国から大きな贈り物が貨物船で構浜港に届く。
関東大震災朝鮮人虐殺を主題にした戯曲の取材で、なぎの原を訪れた作家金義卿氏、民俗学者沈雨晟氏が朝鮮人犠牲者を慰霊する施設を作りたいと韓国の文化芸術家とチャリティー文化基金で建設した慰霊の鐘楼が観音寺に運ばれる。
韓国の木柱と屋根に150枚の朝鮮瓦を載せ、鮮やかな丹青で彩色された慰霊の普化鍾楼が観音寺の丘に韓国職人の手で組み立てられる。
記事紹介
ハンギョレ新聞【インタビュー】
関東大震災虐殺後に遺された家族の歴史を映画に込める
呉充功監督
『隠された爪跡』は、1923年の大虐殺の時にかろうじて生き残った在日朝鮮人チョ・インスン(1902~1984)老人の事情を軸に、事件を直接目撃した20人余の証言を集めた作品だ。
『払い下げられた朝鮮人』は、チョ老人が収容されていた千葉県の 〝習志野収容所″で、当時の日本軍が周辺の村人たちに朝鮮人を虐殺するとして 〝払い下げ″ した事件を扱った作品だ。
「日本人も日本政府も、自分がやったことはやったとはっきり話さなければならない!」(チョ・インスン)
「村の人々が『長くは生きられないだろう。どのように死にたいか』と(縛られてきた朝鮮人)尋ねた」(虐殺に加担した村の住民、君塚氏)
吾充功監督が記録していなければそのまま消えてしまった被害者と加害者の生き生きした証言が残って、当時の惨状を私たちに伝える。
特に加害者である君塚氏がカメラを前に自身の加害体験を告白した長い証言は、この映画の白眉だ。
主 催
関東大震災朝鮮人・中国人虐殺100年犠牲者追悼大会実行委員会